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■書籍紹介
タイトル:世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた
著者名:中野信子
出版社:アスコム
初版発行日:2021/9/1
■こんな人にオススメ
■こんな人に読んでほしい
・仕事の集中力や効率化を脳科学的に知りたい人
・読書のメリットを知りたい人
・飽きっぽい性格を直したい人
■概要:世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた
本書は、脳科学者の中野信子さんが東大やフランスの研究所で出会った「頭のいい人」達が、実践している脳科学的に正しい31の習慣を紹介してしています。
その中から、私が共感できた以下の3つを紹介します。
1.誰かの役に立つと脳は快感を覚える性質がある。
2.本を先生だと考えれば先生は選び放題
3.飽きっぽいことを知っている
■要約:世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた
1.誰かの役に立つと脳は快感を覚える性質がある
脳には「社会的報酬」が得られると、ドーパミンが大量に分泌されて快感を覚え、やる気が増大するという性質があります。
「社会的報酬」というのは、褒められたり感謝されたりすることで得られ、金銭的な報酬と同等の快感を得ることが出来ます。
「社会的報酬」を得る方法の一つとして、話し上手より聞き上手になることを例に挙げています。
自分が気分よく話すのではなく、相手にとにかく喋らせる。
相手は自分の話を聞いてもらい嬉しくなり、感謝されると同時にあなたに信頼を寄せていきます。
こうして信頼を得る方法を「ラポールの形成」と言います。
相手を議論で打ち負かし優越感に浸るのではなく、相手の言うことにしっかり耳を傾け、笑顔で自分の主張を述べることが重要だと著者は語ります。
2.本を先生だと考えれば先生は選び放題
本書で出てくるSさんは、イスラエルのヘブライ大学で言語学を教えており、20か国語を操る天才です。
数万冊の本をミラノとエルサレムの家に所有しているそうです。
天才が故、少年時代は義母にその優秀さを疎まれ、風紀の悪い学校に強制的に転校させられてしまいます。
しかし、転校直前に一人の教師から「これから、いい教師に出会う可能性は低いと思う。けど、何か悩みがあったら本を読みなさい。これからは本が先生だ」と言われます。
Sさんは誰も味方になってくれないなら、まず本を味方にして力をつけようと思い、図書館に通いつめ、大きな成功を収めました。
著者は本は読者を差別しないし、少しのお金で最高の先生に出会うことが出来ると述べています。
3.飽きっぽいことを知っている
脳はすぐ一つの刺激に対して慣れてしまい、飽きてしまうという性質を持っています。
そのため「頭のいい人」は、多くの趣味にチャレンジしたり、常に何か楽しいことはないかと探す努力を惜しまないそうです。
新しい楽しみを見つけた時に脳は快感を覚え、継続的なモチベーションにつながると著者は述べます。
■総括:世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた
本書を読んで、人の役に立つ行為が脳科学の観点からもとてもいいことであることは、面白かったです。
近年、発展が目覚ましいポジティブ心理学でもお金などを人に使う(ご飯をごちそうする・寄付をする)などの利他的行為が、幸福感をもたらすという研究とも一致しているなと思いました。
本書の「本は先生」という考え方は、私が一番好きなところです。
本によってはまるで著者と会話しているかのような感覚が味わえるとどこかで聞いた覚えがあります。
その感覚は言語化しづらいですが、「ページをめくる手が止まらない」「時を忘れる」みたいな感覚でしょうか。
また、著者は自分磨きを頑張っている人をみるととても嬉しいと述べています。
改めて、自分の人生「0.01%」でも変えるために色々なことに挑戦していきたいと思いました。
記事について
■執筆者情報
読書コミュニティLectio
名前:けいすけ