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■書籍紹介
タイトル:なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
著者名:中島聡著
出版社:文響社
初版発行日:2016/6/1
「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」の概要
Microsoftでビル・ゲイツと共にWindows95、InternetExplorerを生み出し、「右クリック」「ダブルクリック」「ドラッグ&ドロップ」を現在の形したなど、マイクロソフトのブラウザのシェアを世界一にした著者が編み出した、時間術について解説された一冊。
日本人特有の夜遅くまで会社に残るのが美徳という精神から生み出されている「ラストスパート志向」が我々の仕事にどう影響を及ぼしているのか、私たちの仕事が終わらない原因を解き明かし、時間に縛られるのから解放され「好きなことに思いっきり向きあう」ことができるようになる時間術を身につけることができます。
■「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」の書籍紹介
天から与えられている時間は平等である。
世界的大富豪のビル・ゲイツでさえ1日の時間は24時間です。
では何故同じ時間を過ごしているのに彼は成果をあげ続けているのか?
それは時間との向き合い方を徹底的に突き詰め、時間を制しているからです。
本書の時間術は、時間の使い方に向き合い、時間を自分の手の中に取り戻し、時間を効率的に運用し続けることで2倍以上の能力差がある人たちも出し抜き成果を出すことができるようになる、そんな時間術です。
もしあなたが…
・毎日、残業続き
・仕事が終わらない
・やりたいことが全然できていない
・中々成果が出ない
・夏休みの宿題8月31日追い込み型
上記に一つでも当てはまるなら、ぜひ本書を読みこの時間術を取り入れてみてください。
時間に余裕ができ、仕事でも成果をあげ続け、自分がやりたいこともできるようになります。
本書の時間術の名前は「ロケットスタート時間術」
キーワードは、「締め切り」「2:8」「界王拳」です。
■仕事が終わらない人に伝えたい時間術
ここでは私たちの仕事が終わらない原因と実際の本書の時間術の使い方にフォーカスを当てて話をさせていただきます。
・時間術を手にしたらあなたにどんないいことが起こるか
・本書の時間術がどのように生み出されたか
など今回は触れない部分でも著者の時間に対する考え方など学びになる部分が多々あります。
実際に手にとって読んでみてください!
1.私たちの仕事が終わらない3つの原因
①:仕事を安請け合いしている
仕事を与えられた時に、深く考えずに「できます!」と即答してしまう。
上司から信頼を得るために即答しているのかも知れませんが結局仕事を締め切りまでに終わらせられなかったら逆に信頼は落ちるだけです。
仕事は数学のテスト問題に似ています。
最初、みただけでは前半の基本問題、簡単な部分しか見えていないようなものです。
そこだけを見て判断するから後半の応用問題になって進捗が遅くなり遅れるのです。
終わるかどうかはちらっと見ただけではわかりません。
実際に少し手をつけてみてある程度やってようやくわかるものなのです。
仕事を振られたらまずはできるかどうか慎重に判断してみるべきですね。
②:ギリギリまでやらない
特に日本人は夜遅くまで頑張ってるとえらいという風潮などがあり「ラストスパート志向」が身に付いる方が多いです。
そうした人たちに共通しているのが火事場の馬鹿力的なものを信じています。
締め切り前夜などに徹夜して結局「終わりません」がいつものパターンです。夏休みの宿題でこういったパターンに陥っている人もよく見ますね。
締め切り直前の仕事は効率が大幅に低下します。
締め切りを破った時の最悪のイメージなどがノイズになり集中できないからです。
ここで2つのキーワードを紹介します。
スラックとトンネリングです。
仕事が間に合わなそうな時「もっと余裕をもっておけば」この言葉をよく聞きます。
このような「持っておけばよかった。。。」と後悔する余裕のことをスラックと言います。
このスラックを持ててないと他に効率的なやり方があったとしてもそれに気づかず誤った方向で仕事を進めてしまいます。これがトンネリングという現象です。
要するに仕事が終わらない人の特徴として常に余裕(スラック)がない状態なので効率的に仕事を進めらていない(トンネリング)ということです。
③:計画の見積もりをしない
締め切り直前に方向性を変えたり、計画外のことをしたりしていませんか?
そういうのは計画の初期段階にするべきことです。
今回やるプロジェクトのコンセプトは何か、目的は何か…など、方向性をしっかり決めてやることで仕事の差し戻しも減り効率的に進めることができます。
2.100人に1人もできていないあることとは?
ロケットスタート時間術の説明に入るまえに一つ質問です。
仕事をしている中で100人に1人もできないある重要なことがあります。そのあることとはなんでしょう。
答えは常に締め切りを守ることです。
逆に常に締め切りを守ることができれば100人に1人以上の存在になれるのです。
ここでいう締め切りを守るは、トラブルや不足の事態など関係なくそれらが起こったとしても締め切りを守ると言うことです。
常に「締め切りは絶対に守るもの」ということを念頭においておきましょう。
そうすれば仕事の安請け合いをすることもなくなります。
3.仕事に活かせる著者の待ち合わせルール
あなたは10時に渋谷ハチ公前に集合と言われたら何時に着くように行きますか?
5分前とかでしょうか?10分前でしょうか?もし電車が遅れたら間に合わないかもですね。
著者はこう言う時9時半に近くのスタバに着くように行くそうです。著者にとっての10時にハチ公前は9時半に近くのスタバにいると同義といっています。
締め切りの前に締め切りを作る
この考え方は「常に締め切りを守る」を意識するなら意識したいポイントですね。
急なトラブルにも対処できます。
4.実践 ロケットスタート時間術
①:仕事を振られたら見積もり期間をもらう
「だいたい○日くらいでできます」のような曖昧な回答だと「締め切りを守る」という意識が薄くなり、ギリギリまでやらず結局おくれてしまいます。
まずはその仕事の真の難易度を測定する為に見積もり期間をもらいます。
ここが一つ目のポイントなのですがもらう時間は上司から指定された期間の2割の時間です。
10日で仕上げてと言われたら「まずは見積もり期間として2日ください」と言います。
②:①でもらった2割の時間で8割仕事を完成させる
仕事が終わらない原因の9割は締め切り間際の「ラストスパート」です。
二つ目のポイントです。この2割の時間で8割の仕事を終わらせます。
この時間術がロケットスタート時間術といわれる所以がここにあります。
この時、考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考えます。
正直、この2割の時間はかなりハードです。ものすごく集中力を必要とします。
集中するコツとしてドラゴンボールの界王拳を使うイメージを持ちます。20倍界王拳を発動するイメージを持ちましょう。
20倍界王拳中は頭を使わない作業は一切しません。メールにも電話にも出ません。
同僚との雑談なんかもってのほかです。界王拳使用中はマルチタスクは禁止です。
いずれか限界が来るので、その時に休憩をとり雑務をおこなえば良いです。
③:8割完成させられなかったら、「危機的な状況」と認識し、スケジュールの見直しを交渉する。
20倍界王拳を使っても8割完成させられないなら、相当難しい仕事と覚悟します。
なので常時に期日の延長を申し込みましょう。早ければ早いほどスケジュールも調整しやすいです。
④残りの8割の時間で仕事の残りの2 割や雑務をのんびりやる
2割の時間で8割の仕事を終わらせたとしても仕事を早く提出してはいけません。
続け様に仕事を依頼されてしまいますし、今回早かった分締め切りを早く設定される可能性もあります。
仕事を早く終わらせるよりも、安定して続けることを意識するべきです。スラックを持ち続けましょう
最後にまとめます。
ロケットスタート時間術とは
・最初の2割の時間で仕事の8割を終わらせる
・残りの8割の時間で仕事をのんびり完成させる
「時間に余裕がある時に全力疾走で仕事をして、締め切りが近づいたら流す時間術」
■総括「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」を読んで…
本書を読んで、時間に対する向き合い方というのを今一度考えさせられました。
私の仕事が遅れるとあの人の仕事が遅れます。あの人の仕事が遅れると別の人の仕事が遅れます。
学生の頃までは宿題を出さなくても最悪、自分の問題で終わっていたかも知れませんが、社会にでると仕事は自分だけのものではなくなります。
本書で一番好きなところは締め切りの前に締め切りを作るという部分です。
与えられた時間は皆平等だからこそ、自分の時間も他人の時間も大切していきたいと思いました。
記事について
■執筆者情報
名前:れお
職業:ITエンジニア
Twitter:https://twitter.com/reotyall