本記事は、読書コミュニティLectioにて、メンバーが作成した記事です。
▼コミュニティの詳細はこちら▼
■書籍紹介
タイトル:言語化の魔力
著者名:樺沢紫苑
出版社:幻冬舎
初版発行日:2022/11/9
■「言語化の魔力」の概要
一言で言うと『究極の「悩み」解消本』
“あなたの悩みは解消できます。
それも、とても簡単な方法で”
“4人に3人は悩んでいる”世の中だからこそ悩みを解消することで生きやすく、毎日がもっと楽しくなります。
“本書は、あなたの「つらい」「苦しい」の元になっている、その「悩み」から、あなたを解放する本”
と書いてあるように「言葉にすることで悩みを解消する」という本です。
ここで誤解しないでいただきたいのは、「悩まなくなる」ことではなく、あくまでもすでに起きてしまっている「悩み」を解消するための本です。
著者は樺沢紫苑さん。
精神科医30年の経験と8年間で4千件の悩みに答えてきた実績があります。
そして作家として「情報発信でメンタル疾患の予防」をビジョンに情報発信や、たくさんの著書を出版しています。
今まで出版された著書を一冊でも読まれた方も多いのではないでしょうか。
もしあなたが
・ずっと同じ悩みがある ・先のことを考えると不安になる ・今つらいと思っていることがある ・モヤモヤしていることがある ・逆に現在悩みがない
と大なり小なりお悩みがある方は、ぜひ「言語化の魔力」を読んで実践してみてください。
悩みを解消して、気持ちが楽になります。
悩みのない方も、今後起きるかもしれない悩みに直面した際に対策できるノウハウを学ぶことができます。
「言語化の魔力」の要約
ここでは、悩みがある時に知っておいて損がない考えと視点について紹介します。
①悩みの3つの特徴
本書では「悩んでいる人」は3つの特徴、共通点があると書かれています。
- ネガティブ感情「つらい・くるしい」
- 対処法が分からない「どうしよう」
- 停滞、思考停止「どうしようもない」
例えば
「上司との人間関係がうまく行かない。仕事に行くのも辛い」という悩みがあるとします。
この場合、「仕事に行くのも辛い」(ネガティブ感情 )(どうしようもない)「上司との人間関係の改善方法が分からない」(対処法がわからない)ということになります。
これらを解消する視点として大切なのは、「悩みの原因を取り除かない」ということです。
悩みをなくすこと自体が目標が高いのです。
上記の例の場合は、「仕事を辞める」ということが悩みの原因を取り除くということです。
しかし、このことはとてもハードルが高いものになります。
毎回人間関係に悩んで仕事を辞めてしまっては、大変なことになってしまいますよね。
では、どのようにすれば良いかと言いますと、あくまでも「悩みの原因を取り除く」ということではなく、「悩みのを解消」を少しずつ行なっていくことです。
少しでもプラスに動き出すと、「なんとかなる」と感覚が得られることができ、それだけで気持ちが楽になります。
上記の例の場合は
- あなたの仕事力を、業績をアップして、上司の評価、信頼を高める
- 報告、連絡、相談を密にして、コミニュケーションの質と量を改善する
- 「ガス拔き」をする。つらいことを誰かに「話す」
- それはそれとして、アフター5に楽しいことをする
など 原因を一旦保留にしたまま、やれることをやれる範囲で、1つずつ片付けることが 重要です。
②悩みを分析する3つの軸
悩みがある時に分析をするための3つの軸を紹介します。
自己分析をすることで解消するヒントが得られます。
1. コントロール軸
「やりたくないことを、やらされている状態」がどのくらいの割合であるかどうかを把握することです。
人は「コントロールできている」という感覚があればストレスが減り、気分は楽になります。
2. 時間軸
→今にフォーカスする。
過去の嫌な出来事を思い出し、不快になったり、落ち込んだりした時には「今」にチューニングする。
それだけで安心出来ると本書では言っています。
そして、「今できることをする」
意外に「今」のことで悩んでいるよりは、過去のことや未来のことを悩んでいることが多いような気がします。
私は休みの日に仕事のことを考えてしまうことが多かったのですが、この時間軸の視点で考えると、休みの日でできることはないので、キッパリと考えないように出来るようになりました。
3 自分軸
これはどのくらい自分でコントロールできるかの考えです。
基本的に「他人を変えることはできない」
しかし、このシンプルなことが理解出来ていない人が多いです。
③悩みを解消する方法
1. 視座転換
悩んでいる人の視点がは常に近視的な視点になってしまいます。
その時に必要なの「視座転換」。
「視座転換」とは、悩んで凝り固まってしまった味方を変えて、考え方を切り替えることです。
視座転換として、
- ニュートラル(中立)で視る→感情に振り回されずに、客観的に判断する
- ロングショットで見る→ミクロとマクロの視点
- 極端な考え方を手放す→0か100ではなく中間がという視点を持つ
が挙げられています。
追い詰められていると感じている方は、この視座について見直すと新しい発見や解決策が見えてくるのではないのでしょうか。
2. 言語化
人は「話せないこと」が最大のストレスです。
そして、言葉にするだけでストレスは抜けていくと書かれています。
なぜならば「言語化」することで、「無意識」で処理されている思考や感情を「意識」することが可能になります。
それによって、「漠然とした悩み」を自己分析することが出来るようになるからです。
この言語化とは
- 話す(相談する、ガス抜きをする)
- 書く(筆記開示、3行ポジティブ日記:1日の良かったことを3つ書き出す、日記など)
の2つです。
実は、悩みの解消法の中でも「言語化」することが一番大事です。
本書では、言語化することで、先に紹介している「視座転換」、これから紹介する「行動化」が可能になると書かれています。
悩んでいたらまずは「言語化」をしましょう。
3. 行動化する
いくら、見方を変えて、言語化して悩みを自己分析出来ても「行動化」をしないと何も変わりません。
インプットは重要ですが、本を100冊読んでも、アウトプットや行動をしなければ現実は変わりません。
悩みの根本原因は、脳が「お疲れモード」になるといっても過言ではありません。
そのためには
- 心と身体を整える
- 「小さな課題」すぐに出来ることから行動する
- 検索で不安を集めるのを止める
- 本の感想を書く
など出来ることは必ずあります。
「言語化の魔力」の総括
「悩みの3つの特徴」「悩みを分析する3つの軸」「悩みを解消する方法」は悩みを解消するヒントとなります。
本書ではこちらで紹介している以外にも、「悩みの再設定」であったり、「悩みが消える究極の魔法」、「つぶやくだけで、心がみるみる軽くなる魔法の言葉」など紹介されています。
私自身、大きい悩みはないと思っていましたが、悩みの解消について体系的に書いてあるため、知っておいて損はないと思いました。
こちらのスキルは自分自身だけではなく、悩んでいる人がいれば役に立てそうなヒントもあり、子育て、部下育成など応用できることも多いのではないかと感じました。
「悩みの解消する」ヒントとして、一読をおすすめします。
記事について
■執筆者情報
名前:よっしー
Twitter:https://twitter.com/nobusukedesu