失敗は責めるな、活かせ|失敗の科学

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■書籍紹介

■書籍情報

タイトル:失敗の科学
著者名:マシュー・サイド
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
初版発行日:2016/12/23 

■「失敗の科学」概要

失敗を起こしてしまった時、どのような対応をとるべきか、どう捉えるべきかについて様々な事例を用いて解説された本です。

仕事に対する姿勢、前向きに、改善を繰り替えす生き方の道しるべとなるような本です。

具体的な事例をもとに、ミスへの対応や活かし方などが具体的に学べます。

■「失敗の科学」がおすすめな人

・仕事の失敗を活かせていない人(新人など)
・学習できる組織を作っていきたい人(マネージャーなど)

■「失敗の科学」ピックアップポイント

本書の中で「人は失敗を隠す。他人から自分を守るばかりでなく、自分自身からも守るために」と表現されているように、人間は失敗に対して弱く、無意識のうちにそこを避けるような生き方をしてしまっています。

この本では数多くの失敗の事例を参考にしながら、「失敗の捉え方」「絶えず成長するための思考法」が学べます。

〇失敗を許容する組織文化

個人、組織として成長するためには失敗に真摯に向き合い、改善のための仕組みを作っていくことが大切です。

本書の中では、具体的に航空業界と医療業界の失敗改善の方法を取り上げ、「ミスの許容」に関する組織の許容性について解説されていります。

航空業界:「ヒューマンエラーの多くは設定が不十分なシステムにより引き起こされる」と捉え、失敗を全てマニュアルに書き起こし二度と起こらない対策をとる。

医療業界:すべてが医療者個人の技術に依存して、共通の見識を持っていない。
ミスをミスと認めず、上手くいかなかった言い訳をしてしまう。

航空業界のように失敗を受け入れ、前に進める力・文化を作っていき、二度と同じミスを犯さない仕組み作り、意識作りが重要となります。

〇マインドセット

物事の捉え方には「成長型マインドセット」「固定型マインドセット」の2種類が存在し、それぞれ下記のように定義されます。

①   成長型マインドセット:知性も才能も努力で伸ばせる。
常に取り組み方の改善方法を研究し、やる気の維持を自らコントロールできる。

②   固定型マインドセット:知性や才能は生まれつきのもので変えることはできない。
「失敗=自分の才能がない証拠」だと捉え、失敗を自分の知性のせいにし始める考え方です。(「自分は頭が悪い」「こういうのは苦手だ」…)

組織や自己を成長させるためには、成長型マインドセットで徹底的に向き合い、よりよくするためにはどうしたらいいかを常に考えていくことが重要です。

〇失敗に向き合う/改善する具体的な方法

成長型マインドセットを身に付けるためには、日ごろからどのようなことを行えばいいのでしょうか。

本書では下記のようなことが述べられています。

・「私に問題があるかもしれないから、直してほしい」とミスを事前に防ぐコミュニケーションをとる
・大きなゴールを小さく分解して一つ一つ改善する
・いつからでもどこからでもよくなれるというマインドを持つ
・諦めるもの成長だと捉える

本書では上記の項目について、具体的な事例を用いて解説されているため、自分の仕事に落とし込んで理解しやすいです。

また、ここに書いたことは私が心に残った部分を一部抜粋したため、このほかにも役立つ考え方/行動方法が書かれています。前を向いて成長を実感したいと思っている方には本当におすすめです! 

記事について

執筆者情報
名前:なべちん
職業:営業
Twitter:https://twitter.com/beyondnabe
Instagram:https://www.instagram.com/nabechangrams/

この記事を書いた人

マグ

マグ

Twitterフォロワー数9万人の、読書系インフルエンサー。Voicyにて書籍紹介。1%読書術(KADOKAWA)著者